ぽろの投資日記【相場概況やコメント】

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2023年5月19日【米国市場】債務上限交渉が中断というサプライズ パウエル議長は追加利上げを明言しない態度 来週はエヌビディア決算に注目

米国市場概況

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kabutan.jp

 

  • 序盤は昨日からのリスク専攻の動きが続き堅調にスタート

 

  • 中盤に債務上限問題について政府と共和党の担当者ベースでの非公式協議が中断との報道で序盤の上げを吐き出す
  • 共和党の担当者はギャレット・グレイブス下院議員で記者団に「生産的ではないため、中断を決めた」と述べたと伝わった
  • デフォルトまでの期間的な猶予がない中での決裂に警戒感が強まる
  • 共和党がバイデン大統領が外国にいるタイミングで民主党に圧力をかけたとする見方も
  • 週末に協議を再開するかどうかについては「今は分からない」とのこと

 

  • パウエルFRB議長がインフレ抑制のための追加利上げが必要ないかもしれない、と発言。この発言で下げていた主要3指数の下値が限定的となった
  • 「会合ごとに」意思決定を行うとあらためて表明
  • 1年間の積極利上げを経て、「データと変化する見通しを確認し慎重に判断する余裕がある」とも発言
  • 6月のFOMCに向けては決定事項はなくニュートラルな態度でいると発信した

 

  • イエレン財務長官が18日に開かれた銀行トップとの会合で、「一連の銀行破綻を受けて、一段の銀行合併が必要になる可能性がある」と述べていたことが報道された
  • これを受けて地銀株が下落した。KBW地銀株指数はこの日に約2.17%安。週間では6.2%上昇しているので報道で総悲観となっている訳ではない模様
  • 財務省の発表では銀行合併については触れられておらず、発言は関係筋が語ったことが情報源の模様

 

  • 結果的には3日ぶりの反落となった

 

  • 週間では3指数がそろって上昇
  • ダウ平均(+0.35%)とS&P500(+1.65%)は3週ぶりの反発
  • ナスダック(+3.04%)は4週続伸

 

相場へのコメント

 

昨日の米国相場は2つのサプライズがあった。

 

1つは悪材料

共和党の債務上限を巡る交渉の中断

もう1つは好材料

パウエル議長が追加利上げへの態度を曖昧にしたこと

 

債務上限問題の合意が不透明に

 

債務上限問題はもともと出来レースと見られていて、政治ショーとしか見ない動きが多かった。

その見立て通りバイデン大統領の渡航前に解決の方向性が見えて安心感が漂っていた。

21日に帰国したら共和党と合意となり、来週の議会でもうまくことが運ぶと思われていたのが前日までの流れ。

 

ところが共和党の担当者が交渉の席を中断するという荒業が発生。

想像でしかないがマッカーシー下院議長が弱腰だと共和党内部で意見でも出たのだろうか?もっとギリまでごねる方針なのかもしれない。

それか民主党が歳出削減を妥協せず、ゴリ押し主張ばかりしたとか?

どちらにせよバイデン大統領帰国するまで進展は無さそう。

 

最後には解決するでしょうと楽観がベースにはある。

逆にいえばひっくり返ると、それなりの混乱があるだろう。

 

マッカーシー下院議長は議長としての経験が浅く、議会をまとめ上げる手腕を不安視する声もあるようだ。

Xデーの6月1日に到達という最悪シナリオを想定した相場が続く。

6月1日になったらデフォルトってことは無いと思うが、とっとと解決してほしい。

 

 

パウエル議長は6月FOMCに選択肢を残す発言

 

パウエル議長の発言については、市場とのバランスを取っている感じだろうか。

 

ハト派ではないものの、タカ派封印という感じのコメントに思える。

他のFRB高官のタカ派姿勢が市場と軋轢を起こし過ぎた反省はあるのか。

選択の自由度を確保しFOMCの事前予想を絞らせない方針なのだろう。

FOMCは会合決定内容では揺れないのだが、パウエル議長の会見で相場が下振れすることが多い。

市場との対話が下手なので今後の発言も要注意だろう。

 

その他

 

イエレン財務長官の発言はそれほど警戒されてはいないようだ。

銀行システムは盤石だと繰り返しているのに、まだ合併が必要になるのか…とは思った。

いまだ脆弱性も含まれているということだろうか。

完全に鎮火はしていない問題で、高金利が続けば再燃する可能性はありそう。

 

来週の米国相場は

債務上限問題、地銀、6月FOMCなど消化の難しい材料が多い。

 

主な経済指標など

 

6月FOMCに向けたFRBの行動をマーケットが織り込み反応すると思われる。

金利が動けなドル、株、コモディティに影響が出るだろう。

 

 

24日にはエヌビディアの決算がある。

現在米国の指数で強いのはナスダックで、少数銘柄がけん引している。

エヌビディアは今年の始値から倍を超えて上昇しているので、決算での株価反応は重要になると思われる。

 

 

日経の強い上昇が米国の投資家心理を盛り上げているという解説をごく稀に見る。

来週の日経が安定して推移するかも大事かもしれない。